「気」・「気功」とは
気功という言葉は、誰しも一度は耳にした事があると思いますが、形が無く目に見えないものである為、何か良く分からないとっつきにくいものであると思われる方も多いのではないかと思います。しかし、「気」とは何も特別な人間に授けられたものではありません。「気」とは人間を含む全ての生命に内在するものであり、その強弱・清濁・心身の中での調和や乱れが体調や精神の壮健や不調、細胞・免疫機能の活性化や減退を引き起こすという思想です。
「気功」とは、自らに内在する「気」を正しい方法により強め、深め、体内での調和を整え、健康な体と、イキイキワクワクとした若々しくしなやかな精神を得て、それを保ち続ける為の方法なのです。
気功には様々な流派があります。私の気功は、西野バレエ団で有名な西野浩三先生が創始された「西野流呼吸法」の流れを汲む気功に、私自身の体験から得た独自の概念を取り入れたものです。
気功の根本を簡潔に言い表すなら「正しい呼吸と正しいイメージの一致」になります。それ自体は至ってシンプルであり、複雑に理屈化し、考えて理解しなければ体得出来ないというものではありません。理屈先行で捉えようとすれば、雑念でイメージと呼吸の一致を乱し、寧ろ本質から遠ざかる事になるでしょう。正しい呼吸と正しいイメージの一致。それを様々な方法で反復していく内に、手の平や足裏にビリビリジンジンとした電気的感覚や優しい熱感や圧力感が起こり、次第に全身でそれを感じ取れるようになってきます。無味乾燥で複雑な理屈ではなく、単純ながら奥深い練習により確かな実感を伴いながら高めていくのが気功であり、その充実感や心地よさに浸るのが気功の醍醐味なのです。